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鵜飼



清流 長良川

美しい四季折々の自然が織り成す
古きよきふるさとの風景。

岐阜市の中心を流れる長良川は、岐阜城と並ぶ岐阜市のシンボル的存在。「名水100選」に選ばれた美しい川はいつも豊富な水量をたたえ、とうとうとゆるやかな流れを見せています。また河川で唯一「日本の水浴場88選」にも選ばれただけあって、夏には泳ぎを楽しむ人も見られるほど。河原ではバーベキューをしたり、川遊びをしたり、カップルや家族連れなどが水に親しみふれあっています。
市民の憩いのシンボルとして親しまれている長良川には、多くの魚たちも生息しており、貴重なサツキマスも見ることができます。天然鮎を求めて数多くの釣り人で賑わう。そんな風景を今も見ることができます。そして長良川のほとりにそびえる金華山にも数多くの鳥や動物たちが棲んでいます。40万人もの市民を抱える中核都市の中心部にこのような美しい自然が残され、昔ながらの古きよきふるさとの風景が保たれています。



鵜飼
芭蕉やチャップリンが愛した勇壮な歴史絵巻。
鵜匠の手縄さばきで鵜が鮎を捕らえる。

長良川の鵜飼は古典漁法を今に伝える岐阜市の夏の風物詩。その歴史は古く、約1,300年にまでさかのぼることができます。織田信長や徳川家康など時の権力者たちの保護を受け、俳聖・松尾芭蕉も「おもしろうて やがてかなしき 鵜舟かな」という有名な一句を残しています。また、昭和11年と昭和36年の2度にわたり、チャップリンも見物のために来岐。鵜匠をアーティストと賞賛し「ワンダフル」を連発したといわれています。
鵜飼は鵜匠が10〜12羽の鵜を見事な手縄さばきで操り、鵜が次々に鮎を捕る日本の伝統漁法の1つ。毎日を鵜とともに暮らす鵜匠は代々世襲制で、常日頃から鵜と一緒に生活しているので、鵜匠と鵜は呼吸の合った動きを見せ、見事に鮎を捕らえてくるのです。暗闇に満ちた水面にかがり火を焚いた鵜舟がゆっくりと現れ、鵜が鮎を捕らえる様子を眺める事ができます。目の前で、勇壮な歴史絵巻が繰り広げられ、幽玄の世界へと誘います。
 



3人と鵜たちで構成される鵜舟。

鵜舟は鵜匠のほかに、助手の「なか乗り」と舟の舵をとる「とも乗り」を加えた3人1組で構成されています。
【鵜舟】
全長約13メートルで、鵜匠、なか乗り、とも乗りの3人が1組になって舟に乗ります。
【篝火】
鵜飼の照明。
【篝】
篝火を燃やす鉄製のかご。
【篝棒】
篝をぶら下げます。
【松割木】
照明用に使う松の割木。
【手縄】
鵜を操るときに使う縄。鵜匠は10〜12本を同時に操ります。
【とも乗り】
鵜舟を操縦する責任者。
【なか乗り】
鵜匠、とも乗りの助手。



鵜飼開催データ
開催期間 5月11日〜10月15日
ただし、中秋の名月(平成19年は9月25日(火))及び増水等で鵜飼ができない日は中止。
住所 鵜飼観覧船のりば
岐阜市湊町1-2
鵜飼開始時間 19時45分頃(時季やイベントにより変動があります。)
観覧船
出船時間 乗合船 Aコース:18時15分
Bコース:18時45分または19時15分
貸切船 17時30分からご希望の時間
料金 乗合船 ●Aコース
  全日:大人3,300円、小人2,900円
●Bコース
  平日:大人3,000円、小人2,600円
  土日祝祭日:大人3,300円、小人2,900円
※長良川花火大会開催日(7月最終土曜と8月第1土曜)は、乗合船は運航しません。
※金額は消費税込みです。
※大人は中学生以上、小人は3歳以上小学生以下。
※修学旅行は、お1人2,000円です。
※乗合船は、全船船内禁煙です。
貸切船 50人乗り:132,000円
40人乗り:106,000円
30人乗り:80,000円
20人乗り:53,000円
15人乗り:40,000円
※長良川花火大会開催日(7月最終土曜と8月第1土曜)は5割増。
※金額は消費税込みです。
申込・問い合わせ 岐阜市鵜飼観覧船事務所
058-262-0104
アクセス 鵜飼観覧船のりば
JR岐阜駅または名鉄岐阜駅からバス15分「長良橋」下車、徒歩すぐ
岐阜バス「長良・さぎ山まわり」 「高富」行 ほか長良橋経由路線
駐車場 岐阜公園提外駐車場(有料)





宮内庁に鮎を献上することも鵜匠の仕事。
毎日一緒に暮らす鵜と鵜匠はいつも息がぴったり。

鵜飼で使う鵜は野生の海鵜を訓練したもので、体長80センチから90センチ。もともと敏捷な渡り鳥ですが、学習能力が高く、新しい環境に順応しやすい性格で、鵜飼で良い働きができるようにするため鵜匠は毎日をともに生活し、2、3年かけて1人前の鵜に育て上げます。
鵜が捕らえる鮎は、主に澄んだ清流に生息する淡水魚。鵜飼で鵜が捕らえた鮎は鮮度が高く、珍重されてきました。
鵜匠は代々世襲制で、宮内庁から式部職鵜匠という職名を与えられています。長良川の鵜飼には6人の鵜匠がいて、毎日が鵜と暮らす日々。鵜匠の正装は、かがり火から髪の毛を守るために風折烏帽子をかぶり、漁服を身にまとい、火の粉を防ぐ胸あてをつけています。腰から下は腰蓑をつけるなど、まさに古式ゆかしい装束です。





鵜飼のさと
鵜匠を訪ね、鵜にふれ、鵜飼の魅力を堪能する、鵜飼と長良川に親しむ散策コース。

長良川の鵜飼に、より親しんでもらえるのが「鵜飼の里」。長良川右岸から一歩入ったところには鵜匠たちの家が並び、毎日鵜の世話をし、ともに暮らしています。気軽に声をかけてみましょう。鵜飼のあれこれを直接聞いたり、時には間近で鵜にふれるなんてことも。ここを訪れたら気分はすっかり鵜飼の達人。鵜匠はどなたも気さくで、鵜の生態から鵜飼の由来、歴史など鵜飼に関するよもやま話をたくさん聞かせてくれるかもしれません。鵜飼の知識を前もって知ることで、鵜飼がもっと魅力的に!
また、鵜飼屋公園(長良川広場)見晴らし川灯台〜神明神社(鮎供養)〜鵜匠宅〜鵜飼ひろば(船頭の像)〜鵜塚(鵜供養)の「鵜飼の里 散策コース」もあります。川べりの風情ある雰囲気を満喫しながら、鵜飼と長良川に親しんでみてはいかがですか。

鵜飼の里データ
住所 岐阜市長良川右岸
アクセス JR岐阜駅または名鉄岐阜駅からバス15分「鵜飼屋」下車、徒歩5分
岐阜バス「長良・さぎ山まわり」「高富」行 ほか長良橋経由路線



長良川温泉
清流・長良川の美しい眺めが眺望できる観光拠点。

清流・長良川のほとりにはホテル、旅館が建ち並びます。宿からは眼下に長良川の美しい景色を眺めることができ、くつろいだひとときを過ごすことができます。
泉質は鉄分を多く含む鉄泉で、赤褐色のにごり湯が特徴です。観光経済新聞の「にっぽんの温泉百選」にも選ばれた温泉地は、長良川鵜飼見物の滞在拠点はもちろん、四季折々の自然が楽しめる癒しのスポットとしても最適。宿では新鮮な鮎料理はもちろん、ヘルシーな薬膳料理なども堪能することができます。







鵜飼びらき
長良川の夏が幕を開ける。

毎年5月11日は、1300年の歴史と伝統を誇る長良川の鵜飼開き。鵜飼安全祈願祭や市民参加のイベントのほか、花火も打ち上げられます。この日から10月15日まで、中秋の名月を除く毎夜、長良川は幻想的な世界に包まれます。

長良川鵜飼開きデータ
開催日 5月11日
場所 長良川河畔
問い合わせ 岐阜市鵜飼観覧船事務所
058-262-0104





鵜飼の一日
爽やかな風を感じながら船上で優雅なひととき。
夜7時半頃から宴のクライマックス。

鵜飼がスタートするのは、午後7時半頃。しかし準備はその前から始まっています。
夕方、装束を身にまとった鵜匠は、とも乗り、なか乗り、そして鵜と共に鵜舟に乗り込み上流へと向かい、辺りが暗やみに包まれるのを待ちます。漁を始める前には、川を下る鵜舟の順番を、くじで決めます。午後6時頃からは観覧船が長良川に姿を見せ始めます。観覧船では涼やかな風を感じながら、食事をしたり、お酒を飲んだりして、ゆっくりとした時間を過ごします。やがて上流からかがり火に照らされた鵜舟が「ホウホウ」という鵜をはげます鵜匠の掛け声とともに現れます。
ダイナミックで迫力ある鵜飼絵巻が目の前で繰り広げられ、鵜が見事に鮎を捕らえるとあちこちの舟から大きな歓声と拍手が起こり、あっという間に時間は過ぎていきます。





鵜飼造船所
日本の伝統と匠の技。

昔ながらの伝統的な和船・鵜飼観覧船の造船所です。観覧船には設計図面はなく、経験豊かな船大工の匠の技で建造されます。観覧船1隻の完成には約150日間かかり、1年間に2隻の船が造られます。また、造船所内には、鵜匠が実際に使用していた鵜舟も展示されています。

鵜飼観覧船造船所データ
住所 岐阜市湊町391
見学時間 月〜金曜日 9:00〜16:00
(5月11日〜10月15日は15:00まで)
※土・日曜日、祝日については、事前にお問い合わせください。
問い合わせ 鵜飼観覧船事務所 058-262-0104
アクセス 公共交通機関
JR岐阜駅または名鉄岐阜駅から長良橋経由路線の岐阜バス「長良・さぎ山まわり」または「高富」行ほか約15分。バス停「長良橋」下車、徒歩3分ほど。
マイカー
(1) 東海北陸自動車道岐阜各務原I.Cから国道21号、156号を北進、岩戸トンネル出口を左折、鵜飼い大橋手前を左折、金華山トンネルを出てすぐ岐阜公園堤外駐車場(1回300円)。徒歩3分ほど。
(2) 東海北陸自動車道一宮木曽川I.Cから国道22号、156号を北進、岩戸トンネル出口を左折、鵜飼い大橋手前を左折、金華山トンネルを出てすぐ岐阜公園堤外駐車場(1回300円)。徒歩3分ほど。
(3) 岐阜羽島I.Cから県道151号線を北進、大縄場大橋手前を右折、国道256号線を北進、長良橋手前を右折、金華山トンネルの手前に岐阜公園堤外駐車場(1回300円)。徒歩3分ほど。

駐車場 岐阜公園堤外駐車場